ウクライナ
ウクライナとはどのような国か
ウクライナは東ヨーロッパに位置する国で、首都はキーウである。冷戦終結期の1991年に旧ソ連から独立し、冷戦後のロシアと欧州の関係を象徴する存在となった国家である。
地理と人口
ウクライナの国土面積は約60万平方キロメートルで、ヨーロッパではロシアに次ぐ広さである。黒海に面し、肥沃な黒土地帯(チェルノーゼム)に恵まれ、世界有数の穀倉地帯として知られる。人口は約4000万人(侵攻前)であった。
歴史的背景
ウクライナは9世紀のキエフ・ルーシから続く歴史を持ち、その首都キエフはロシア・ベラルーシと共通の歴史的起源とされる。近世以降、ポーランド、ロシア帝国、オーストリア=ハンガリーなどに分割支配され、20世紀前半にはソ連の構成国となった。
ウクライナはどのように独立したか
ウクライナは1991年のソ連解体に伴い独立を達成し、以後独自の国家として歩んできた。
1991年の独立
1991年8月24日、ウクライナ最高会議は独立宣言を採択し、12月1日の国民投票で約90%の賛成を得て独立が確定した。同年12月8日のベロヴェーシャ合意によりソ連は事実上解体した。
核兵器の廃棄
独立時のウクライナは世界第3位の核戦力を保有していたが、1994年のブダペスト覚書により全核兵器をロシアに移管した。この合意で米英露はウクライナの領土保全を保証したが、後の事態ではその実効性が問われることになった。
ウクライナはどのような国際情勢に置かれたか
ウクライナは独立後、EUとNATOへの接近とロシアとの関係維持の間で揺れ動いた。
オレンジ革命と欧州志向
2004年のオレンジ革命、2013〜14年のマイダン革命を経て、ウクライナは欧州連合(EU)への接近を明確にした。EU連合協定への署名は国内の親ロ派との対立を深めた。
2014年のクリミア併合と東部紛争
2014年3月、ロシアはウクライナのクリミア半島を併合し、ドネツク州・ルハンシク州では親ロ派の武装勢力との紛争が発生した。国際社会はロシアに経済制裁を科し、G8からも除外した。
2022年以降のウクライナ情勢はどうなっているか
2022年のロシアによる全面侵攻は、冷戦後の欧州秩序を根底から揺るがす出来事となった。
ロシアによる侵攻
2022年2月24日、ロシアはウクライナへの全面侵攻を開始した。プーチン大統領は非ナチ化と非武装化を名目に掲げたが、国際社会はこれを明白な国際法違反と批判した。戦闘は現在も続き、数十万人規模の死傷者と800万人以上の難民を生んだ。
国際社会の支援
EU、NATO諸国、日本はウクライナに武器・財政支援を継続している。ゼレンスキー大統領はEUとNATO加盟を戦略目標として掲げ、2022年6月にはEU加盟候補国の地位を獲得した。戦争の結末は21世紀の国際秩序の行方を左右する重大な焦点となっている。