第3章 民主社会の倫理

14_自由・権利と責任・義務

要点解説 資料集

自由・権利と責任・義務

個人の自由と権利が衝突した場合、社会はどのように調整をはかるのだろうか?

他者との自由・権利との調整

 社会の存在意義

  個人のが常に無制限に認められるわけではない

日本国憲法第12条【自由及び権利の保持責任・濫用禁止・使用責任】

 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民のによつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常にのためにこれを利用する責任を負ふ。

  日本国憲法第12条:「常にのために」使用されなければならない

 公共の福祉の意味

  公共的な価値のために、個人の自由や権利が制限されてよいわけではない

  公共の福祉とは、自由や権利の行使に当たって、他者の人権との衝突を調整する必要がある

   自らの自由や権利を主張するためには、他者の自由や権利を等しく認める必要がある

   自由を制限できるのは他者の自由のみである

 

  他者に危害を与えない限り、個人の自由は制約されない

   cf.

    日本国憲法第21条に規定がある

日本国憲法第21条【集会・結社・表現の自由、通信の秘密】

①集会、結社及び言論、出版その他一切のは、これを保障する。

は、これをしてはならない。は、これを侵してはならない。

    他者の名誉やプライバシーを侵害して表現する自由が無制約に認められるわけではない

 自由や権利の行使

  人間は自らの主体的な判断で自由や権利を行使する

   自分で選択して決定するからこそが生じる

  他に選択肢がなかったり、判断能力が十分でなかったりすると責任や義務が発生しない

   →自由・権利と責任・義務は不可分である

  判断能力が十分でない者の意思決定には支援が必要である

   子ども(18歳未満)の権利や財産を保護するために親権者が責任をもつ

   :認知症や知的障がいなどの場合は、後見人が本人の代理として契約などを行う

  国民の義務としてが憲法に規定される

日本国憲法第26条【教育を受ける権利、教育を受けさせる義務】

①すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしくを有する。

②すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女にを負ふ。は、これを無償とする。


日本国憲法第27条【勤労の権利義務、勤労条件の基準、児童酷使の禁止】

 ①すべて国民は、を有し、義務を負ふ。

 ②賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。

 ③児童は、これを酷使してはならない。


日本国憲法第30条【納税の義務】

 国民は、法律の定めるところにより、を負ふ。



世代間倫理

 

  が提唱

  将来の世代も快適な環境や豊かな資源を享受することを考慮しなければならない

  国家の財政のあり方や社会保障制度についても同じことがいえる

   →自由や権利を行使するにあたっては、過去や将来世代のことを考慮しなければならない

    cf.舞踏や音楽といった伝統芸能は、後継者問題に直面している

 

  将来世代のニーズを満たす能力を損なうことなく、現在世代のニーズを満たすように開発を行う

 

  アメリカの環境学者が提唱

  人間と自然は「支配」と「被支配」の関係ではなく、生態学的に平等な関係である

   人間は生態系の一構成員として生態系という共同体を尊重して他の構成員に配慮すべき

 

  1999年にの主導により設立

   当時の国連事務総長

    からの自由とからの自由をキーワードに、地球規模の課題の解決を訴えた

 

  公正なコミュニケーションが利害一致に必要である